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協働のための資料集

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■NPOと行政のパートナーシップのあり方

第2章 協働の事例分析<4>

D アンケート結果にみる協働意向

1.協働事例の抽出

 現時点では、協働を狭義で捉えるのではなく、幅広くパートナーシップ、住民参加等のキーワードで紹介されている事例を収集。NPOや行政だけにとどまらず、企業や自治会組織にも幅をもたせて、協働関係がみられる事例を選定した。

 全国の事例については、「晨」や「地域開発」等の情報誌、パートナーシップ・協働に関する書籍、インターネットのHP等から収集し、県内の事例については過去に実績のあるものを中心に収集した。

■協働事例一覧(資料7)

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2.アンケート・ヒアリング調査

(1)全国の先進事例調査

 協働事業・活動を行っていると思われる40事例を収集し、行政側/NPO側双方にアンケート調査を行い、協働の課題や手法等の内容を調査し、分析を行う。

<調査手法>
郵送アンケート調査
<調査期間>
2000年11月2日〜同20日
<回収/配布状況>
NPO
18/29団体
     
行政
24/30団体
      
企業
2/3 団体

(2)滋賀県実態・意向調査

 実績のあるNPO・自治組織・企業・行政にアンケート調査(50事例)を行い、うち30事例についてヒアリング調査を実施。協働事例や意向の実態を把握し、分析を行う。

<調査手法>
郵送アンケート調査・ヒアリング調査
<調査期間>
2000年11月2日〜12月初旬
<回収/配布状況>
NPO
42/49団体
     
行政
1/ 1団体
     
企業
1/ 1団体

3.結果の概要

 協働の内容については、第2章の2で主なものを抽出し説明したので、ここでは協働に対する意向の概略についてみていく。

(1) 協働の成果 

 協働したことについて、全国的にも滋賀県でも成果があったと考えているところが多い。

 全国では、成果があったと考えているのは、37件(なかった13件)、滋賀では39件(なかった3件)となっており、協働したことに対する評価は高い。

■協働による活動の成果(内側全国・外側滋賀県)

協働領域図

(1)協働の成果

(役割分担が明確に)
  • 役割分担によりお互いの得意分野を生かせた。
  • 単独ではできない事業ができた。
  • 民間と行政の考えのすり合わせにより自己責任の意識が高まった。
(世間への認知、信用)
  • NPOへの世間の理解が進んだ。
  • 社会的信用度が高まった。
  • 各方面が取り上げることによってPRできた。
(行政との関係づくり)
  • 民間の意見を行政が吸い上げるようになった。
  • 市民が主体的に行動し、行政と対等な関係を築くことができた。
(連携の広がり)
  • 他のNPO等との出会いが増えた。
  • 熱意やアイデアがありながら今まで参加してこなかった人や団体とも連携が広がった。
(市民の主体性の発揮)
  • 市民の主体性が発揮できた。
  • 市民活動を市民組織が支援する自立発展のシステムができた。
  • 協働によりボランティア活動の活性化が図られた。
(スキルアップ)
  • 行政のリソースを生かすことにより、NPOもよい勉強・経験ができた。
  • 市民の公共心、地域への愛着などが醸成された。
  • 行政が縦割りから横割りになった。
(その他)
  • 事業の継続性を確保できた。
  • 資金援助が助かった。

(2)協働して良かった点・悪かった点

 協働して良かった点としては、「ボランティア・NPO等の主体性が発揮された」、「市民のニーズにあった事業となった」、「行政だけではできないサービスができた」という答えが多かった。

 具体的には、NPOの主体性が発揮できたことで、市民との関係もでき社会的な理解が進むとともに、NPO自身のスキルアップに繋がったという点を評価しているところが多い。

 また、行政との関係ができたことで、役割分担ができ、お互いの得意分野を生かせたこと。行政だけの発想ではできない、迅速で質の高い事業になったとして、協働のメリットを上げている。

 逆に良くなかった点としては、具体的には、NPOに対する行政の理解不足、下請け化、行政の縦割りの弊害等、行政の資質を問うているところが多い。また共通の目標の認識不足、協働するための人間関係不足、役割分担が不明確など、協働が協働として成り立っていない中で、進めているという問題を上げている。

■協働して良かった点

協働領域図

(1)協働の成果

(役割分担が明確に)
  • 役割分担によりお互いの得意分野を生かせた。
  • 単独ではできない事業ができた。
  • 民間と行政の考えのすり合わせにより自己責任の意識が高まった。
(世間への認知、信用)
  • NPOへの世間の理解が進んだ。
  • 社会的信用度が高まった。
  • 各方面が取り上げることによってPRできた。
(行政との関係づくり)
  • 民間の意見を行政が吸い上げるようになった。
  • 市民が主体的に行動し、行政と対等な関係を築くことができた。
(連携の広がり)
  • 他のNPO等との出会いが増えた。
  • 熱意やアイデアがありながら今まで参加してこなかった人や団体とも連携が広がった。
(市民の主体性の発揮)
  • 市民の主体性が発揮できた。
  • 市民活動を市民組織が支援する自立発展のシステムができた。
  • 協働によりボランティア活動の活性化が図られた。
(スキルアップ)
  • 行政のリソースを生かすことにより、NPOもよい勉強・経験ができた。
  • 市民の公共心、地域への愛着などが醸成された。
  • 行政が縦割りから横割りになった。
(その他)
  • 事業の継続性を確保できた。
  • 資金援助が助かった。

(3) 協働コーディネーターの必要性

 協働する上で、NPOと行政を繋ぐコーディネーターがいるところが約半数であった。

 コーディネーターの必要性については、約7割以上が必要であると考えている。必要な理由としては、調整・仲介役として、活動の支援・指導として、専門的な知見や客観性を期待していると思われる。

■コーディネーターの必要性
(内側全国・外側滋賀県)

協働領域図

(3)協働コーディネーターの必要性

■必要な理由
  • 意見や利害の対立をまとめるなど協働を円滑に進めるため。
  • さまざまな人、団体に声をかけ、新しいつながりを見つけていくため。
  • 専門的な知識やノウハウが必要。
  • 方向性や活動が偏らないよう、客観的な視点が必要。
■不要な理由
  • 信頼関係が構築されているため。
  • 自分たちでコーディネートしていくため。
  • 協働の目的が明確なため。
  • 適当な人がいない。

(4)協働していく上での課題

 人材面では、協働のコーディネータの育成やマネジメントできる人材の確保等。運営面では、役割分担の明確化、協議の場づくり・行政の横の総合窓口化、経営マネジメント能力の強化等。

 関係づくりでは、協働のルールづくりや信頼関係の構築。情報面では行政情報の公開、共有化等。資金面では補助制度の見直しやオープンな事業委託の促進等である。

(4)協働していく上での課題

<人材面>
  • コーディネーターの育成・確保。
  • 行政職員の意識変革と専門化。
  • NPOのスタッフの充実・強化。
<運営方法>
  • 責任の所在の明確化。
  • 協議の場づくりと協調姿勢が必要。
  • 自主性、自立性の確立。
  • 経営、マネジメントノウハウの強化。
<関係づくり>
  • 意見交換や交流の場の設定。
  • 対等な関係が築きにくい。
  • 協働のルール、指針がない。
  • 行政体質の変化
<情報>
  • 行政情報の開示。情報の共有化。
  • 情報受発信のシステムづくり。
  • 一般住民への情報発信が足りない。
<資金>
  • 活動資金の支援。(初期、スタッフ)
  • 行政からの事業委託の促進。
  • 企業からの財政支援。
  • 既存の補助制度の見直し。
<その他>)
  • 中間支援組織の充実。
  • 税制・条例などの整備

(5)協働のより有効な方法

 多様な主体による共同のテーブルを作っていくこと。協働の中間支援組織を強化し、繋げていくこと。協働のルールや指針を作り、身近な市町村、地域レベルでまず実践を重ねていくこと。そしてその結果について情報を公開し、評価していくこと等が上げられている。

(5)協働のより有効な方法

  • 身近な協働の実践と積み重ね
  • 協働へのテーブルづくり
  • コミュニケーションにより相互理解、信頼を深める。
  • コーディネーターの確保。
  • 協働のルールを作成する。
  • 行政改革(縦割りからの脱却等)
  • 行政職員のNPOへの参加。
  • 情報の公開と共有。
  • 協働内容の情報公開と評価システム

(6)行政の支援策

 主なものとしては、協働事業への取り組み強化、NPOが活動しやすくなるような支援策の強化、資金面での支援を行い、従来の制度を見直し、NPOが積極的に参画できるよう、情報を公開し公平な機会を提供していくこと等を求めている。

(6)行政の支援策

  • 従来の制度を見直し、NPO等も参加できる公平な競争への土台づくり。
  • 行政情報の提供。
  • 資金面の支援と費用負担。
  • 人的支援と交流。行政が現場を知る。
  • NPOに関する総合窓口の設置。
  • 協働のルールづくり。協議から評価まで双方で点検する。

(7)協働に向けた社会のあり方等

 住民と企業と行政等との責任と信頼に基づくパートナーシップによる活動が、これからの豊かな社会づくりの上で不可欠であり、「協働」がキーワードである。

 多様化するいろいろなニーズに対応できる選択肢の多い柔軟な社会が一番望ましく、そのためには行政による公共サービスにとどまらず、多様なNPOが参画した協働を進めていく必要があり、NPOの役割が重視される。

 市民の自己責任が問われ、自立した市民による成熟社会が到来しつつあり、行政も市民も変革が必要であると言った意見が多く見受けられた。

(7)協働に向けた社会のあり方等

  • 市民と企業と行政の役割分担を明確にし、各々の責任と信頼に基づくパートナーシップを醸成する。
  • 多様化するいろいろなニーズに対応できる、選択肢の多い柔軟な社会。
  • NPOが行政の下請け組織にならないように市民の主体性が発揮できる協働が必要。
  • NPO法による寄付金非課税制度の確立。
  • 協働の指針や枠組み、制度の確立。
  • 公共は行政の独自分野ではないという一般への意識の根付き。
  • まちづくりを点から面へと拡げていくネットワークの構築。
  • NPO、ボランティアの地位向上。働きに対する有償の認識や社会的信用の向上。
  • 行政のサービスを期待するよりも、自分たちでできることは自分たちでやっていこうという自主性がパートナーシップの第一歩。

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