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協働のための資料集

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■NPOと行政のパートナーシップのあり方

第2章 協働の事例分析<3>

C 滋賀県事例の概要

 日本国内のうち、滋賀県内についても同様の調査を行った。ここでは、2の日本国内の協働の事例に倣い、パターンごとに分析を行った。

1.協働に向けたインフラ整備

[1]NPO支援型

<事例1>NPOへの資金提供や情報提供、ネットワーク等支援の実施

滋賀県内でも、滋賀県設置の淡海ネットワークセンターや近江八幡市のハートランド財団の他、草津市、水口町、マキノ町、彦根市等でNPOを支援する組織の立ち上げが続いている。

■ハートランド推進財団(近江八幡市、1996年設立)

八幡堀の再興に多くの市民が関わったことを契機に、市民の心を育てる財団として設立。以後市内の市民活動団体やボランティア団体を中心に、情報提供や交流事業、活動補助等を行っている。

■淡海ネットワークセンター(滋賀県・市町村、1997年4月設立)

滋賀県内の市民活動・NPOの人材育成、活動活性化、情報提供、交流等を目的に滋賀県と市町村が大津市のピアザ淡海内に設置。おうみ市民活動屋台村やおうみ未来塾など、多彩な事業を展開している。

■草津市コミュニティ支援センター(草津市、1998年5月設立)

草津市のNPOによる自主運営を基本とし、それらの模索の中から、地域通貨「おうみ」を開発し、一躍有名になる。会議室の共同利用の他、NPOへの情報提供や講座、サロンの開催等を行う。

■マキノ町まちづくりネットワークセンター(マキノ町・2000年10月設立)

マキノ駅前の自然休養村センターの2階を借り受け、まちづくりの活動拠点を住民有志が町支援を受け、オープン。町づくり団体の交流サロンや情報の収集・発信の他、町からの委託事業も実施。

■自主活動センター「きずな」(水口町、2001年1月設立)

NPOやボランティア団体などの活動施設を町が整備した公設民営。町国際交流協会やボーイ・ガールスカウトなど14グループの利用団体に新たに募集し、利用方法を決めていく。

■彦根コミュニティステーション(彦根市・2002年5月設立予定)

彦根JCやNPO・市民団体が集まり、市内のNPOの調査やネットワークの形成を図る。活動拠点としてヴォーリズ建築を改築して使う予定。

[2]協働準備型

 草津市では、2000年4月にパートナーシップ推進課を設置。NPO等による研究会を組織し、翌年3月に「草津市パートナーシップまちづくり研究会からの提言」を受けてパートナーシップ型まちづくりに取り組む。同様の動きは長浜市(市民主役課)の他、2001年4月には大津市(企画政策課まちづくり推進室)、近江八幡市(パートナーシップ推進課)等で住民、NPOとのパートナーシップを推進しようとする課が生まれ、方向が検討され始めている。

2.協働のパターンごとにみた事例の概要

[1]行政インセンティブ×テーマ限定・時限型

<事例1>町の総合計画策定に沿った10の部会による協働活動。
(山東町まちづくり協議会わーくわく310・山東町)

総合計画の重点施策に沿った10部会(教育、環境、産業、観光など)で行政からは見えない生活者の立場からの現状認識、課題、意見などについて「わくわく310」と行政が協議して町の発展につなげることを目的とするとともにそれらに関わる行政主催のイベント・文化活動での協働や行政の協議会、委員会への参画も行う。

<事例2>おうみ子ども未来会議
(NPO子どもネットワークセンター天気村・滋賀県他)

県から「あすの少子・高齢化社会を考える」という目的の事業を行うにあたり、実績のあるNPOに相談があった。そこでNPOと行政が協働でイベントを行い、「少子・高齢化のなかで、県に住む人たちがどういった願いを持ち、どういうふうに21世紀の滋賀県を構築していくのか」というテーマで、大人や大学生、小・中・高校生が交流を深め、ともに語り合った。

<事例3>ワークショップ方式で作った川口公園
(地域住民・大津市公園緑地課)

今までは地域住民の声を取り入れずに整備してきた身近な公園をワークショップの手法を取り入れた市民参加型公園として位置づけ、行政と市民が協働して公園設計を行った。

[2]行政インセンティブ×総合的地域活性化型

<事例4>赤野井湾における碧い琵琶湖創造作戦
(豊穣の郷赤野井湾流域協議会・滋賀県・守山市等)

近年アオコが恒常的に発生して水質汚濁が進んでいる赤野井湾で、地域住民団体と自治会、企業、行政が一体となって知恵と労力を出し合い、水質の改善や生態系を取り戻すための対策を講じている。

<事例5>甲良町におけるグラウンドワーク
(横関むらづくり委員会等・甲良町グランドワーク設立準備委員会・甲良町)

住民参加によるハード事業の協働。自然環境や景観、住環境の整備で快適さを求めて住民が自ら負担して行った。当初はふるさと創生「自ら考え自ら行う地域づくり事業」が行政主導でスタートしたのがきっかけであるが、その後住民主体でむらづくり委員会ができた。さらに甲良町全体としては甲良町グランドワーク設立準備委員会が発足しており、住民、企業、行政のトラストによる地域総参加型の自立したシステムの結成が図られている。

[3]NPOインセンティブ×テーマ限定・時限型

<事例6>NPO企画による自然観察登山会の共同開催。
(マキノ自然観察倶楽部・マキノ町・JR西日本)

花の山として有名な赤坂山で行政とJRが観察会を実施するにあたって、専門知識を有する地元NPOに指導・企画を依頼。広報やルート設定、案内をNPOが中心となって行った。行政は観光客の誘致ができ、JRは旅客のニーズにあった企画ができた。NPOは自然保護の啓発ができた。

<事例7>クリスマスコンサートの開催を通じた児童合唱団の設立。
(NPO法人ブラームスホール協会・水口町・企業)

NPOの代表者が地元在住の音楽家との話し合いのなかから水口町での文化事業を立案、提案。その後NPO、町、企業の三者連合によりコンサート事業を立ち上げた。子どもたちに豊かな音楽を楽しんでもらうことと、まちづくりの一環としての音楽事業の展開を目標にしており、NPOと企業、行政が予算も分担して負担し、コンサートを企画。

<事例8>日本一大飯喰らい大会
(アクト21企画・今津町・JA)

町の活性化と早場米のアピールのために、NPOが大食いコンテストのイベントを企画。当初は行政も関わっていなかったが、名物行事になるにつれ、次第に行政、JA等も協力。

[4]NPOインセンティブ×総合的地域活性化型

<事例9>近代建築とコミュニティ育成調査
(ヴォーリズ建築保存再生運動一粒の会・滋賀県等)

行政からの委託により、残存する県内のヴォーリズ建築物をコミュニティの核として保存再生の視点から調査し、再生方法を提案する。自ら近江八幡市にある元郵便局を借り上げ、まちづくりの拠点として整備。

<事例10>菜の花エコ・プロジェクト
(愛東町・滋賀県環境生協・滋賀県等)

平成10年愛東町が滋賀県環境生協と協働して、休耕田に菜の花を栽培し、菜種油の廃食油をBDF(バイオディーゼル燃料)化し、町公用車等に活用するイエロー菜の花エコ・プロジェクトを実施した。その後滋賀県も参加し、平成12年、各県事務所ごとに1地区を選んで、菜の花栽培実験を実施。生産されるBDFは、環境ビジネスメッセのシャトルバスや実習船うみねこの燃料として活用する。

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