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協働のための資料集

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■NPOと行政のパートナーシップのあり方

第3章 滋賀県協働モデル<4>

A 滋賀県が取り組んでいる協働事業の状況

4.協働の可能性

 行政のみが協働を進めたいと考えていても、その相手方となるNPOにその意向がなくては協働は進まない。ここでは、先の全国・県内協働事例、県が県の機関に対して実施した「行政とボランティア・NPOとの協働に関する調査」、さらに県が平成12年度にNPOに委託して実施した「社会貢献活動団体実態調査」等から協働の可能性について考えることとする。

(1)全国事例から見た現状

 全国の先進事例について照会し、回答を得た34の事例について分野別に整理すると、表―1のとおりとなっており、まちづくりが最も多く13となっているが、その内の4つは公園や橋、交通となっている。続いて、環境、福祉・保健・医療となっている。

 表−1 活動の分野

まちづくり 13

(内 公園2、橋1、交通1)

 
環境

7

保健・医療・福祉 4
人権 1
社会教育 1
文化・芸術 3
地域安全 1
災害 1
市民活動支援 3
   
34

(2)県内事例から見た現状

 ヒアリングおよびアンケートにより調査を実施した県内の事例45について整理すると、表−2のとおりとなっており、県内でもまちづくりが最も多く19となっている。内2つは農業と環境の活動でもある。

 続いて、環境9、福祉・保健・医療9、文化・芸術5となっている。

 表−2 活動の分野(複数分野での活動あり)

まちづくり 19

(内 農業1、環境1)

 
環境

9

保健・医療・福祉 9
文化・芸術 5
農業 2
広報 2
土木 1
   
47

(3)県がボランティア・NPOと関わって実施した事業から見た現状

 「行政とボランティア・NPOとの協働に関する調査」から県がボランティア・NPOと関わって実施した事業について、部局と事業数について整理すると、表−3のとおりとなっており、健康福祉部が最も多くて所属数で11、事業数で24となっている。続いて琵琶湖環境部で所属数が9、事業数が18、企画県民部が所属数が6、事業数が19となっている。

 表−3 部局別実施事業

所属数 事業数
総務部 4 4
企画県民部 6

19

琵琶湖環境部 9 18
健康福祉部 11 24
商工労働部 1 1
農政水産部 3 5
土木部 5 7
教育委員会 0 0
(県事務所、健康福祉センター、土木事務所を含むが、複数の所属で行われる同一事業については1とした。)

 また、県の事業について現在はボランティア・NPOと関わって事業を実施していないが今後協働して事業を実施する必要があるとした部局は、63所属の内22所属となっており、内訳は表―4のとおりとなっている。

 現在ボランティア・NPOと関わった事業が少ない部局の内、農政水産部、土木部では今後その必要性があるとしており、行政側にも理解されているようである。

 現在関わって事業を実施していない理由は、「協働の相手方が見つからない。」、「協働のやり方がわからない。」、「協働をやる際にコーディネート、進行等をしてくれる人材がいない。」となっており、その他「ニーズ調査の段階」、「これまで作り手側の考え方が優先されてきたため」、「農業の振興と農村環境との接点が見出せない」、「助成金なしでは管理してもらえない」、「人材の育成段階」となっている。

 表―4 協働したい事業内容(部局別)

所属数 内容
直属 1/1 広報誌の発行
総務部 2/13

国際交流・協力、地域の活性化事業

企画県民部 0/3  
琵琶湖環境部  0/4  
健康福祉部 0/2  
商工労働部 2/4 新しい産業おこし、ファミリーサポートセンター
農政水産部 7/12 バイオガスの活用、漁場の保全・漁業振興、遊休農地の環境保全、みずすまし構想(2)、水質保全、農村高齢者活動促進
土木部 7/8 都市公園の維持管理、公共建築物の建設、河川改修(2)、道路等改築・維持管理、道路・河川の環境保全、散在性ゴミの清掃
出納局 0/8  
教育委員会  3/8 地域学習の支援、生涯学習ボランティア活動支援、青少年の文化財愛護
(県事務所、健康福祉センター、土木事務所を含む。)

(4)県内NPOの現状

 県が平成11年度に実施した「市町村社会貢献活動促進に関する調査」に12年度追加した調査によれば、行政が協働する際の相手方となるNPOについて、活動地域や活動分野は表―5、表―6のとおりとなっている。

 県が平成12年度に実施した「社会貢献活動団体実態調査」において360団体のNPOに対して、現在の行政との関わりについて聞いたところ表−7のとおりとなっており、82.4%が関わりを持っている。

 また、今後の協働に対する意向については表−8のとおりとなっており、55.8%が希望すると回答している。

 表―5 県内NPO数

大津市・志賀町 287団体

草津県事務所管内

405団体
水口県事務所管内

211団体

八日市県事務所管内 350団体
彦根県事務所管内 215団体
長浜県事務所管内 278団体
今津県事務所管内 83団体
   
1,829団体

 表―6 活動分野別NPO数(複数分野での活動あり)

保健・医療・福祉 867団体 (47.4%)
社会教育 117団体 ( 6.4%)
まちづくり 222団体

(12.1%)

文化・芸術・スポーツ 252団体 (13.8%)
環境保全 227団体 (12.4%)
災害救援 15団体 ( 0.8%)
地域安全 22団体 ( 1.2%)
人権の擁護 28団体 ( 1.5%)
国際協力 28団体 ( 3.3%)
男女共同参画 42団体 ( 2.3%)
男女共同参画 154団体 ( 8.4%)
団体の連絡・助言 38団体 ( 2.1%)
2,044団体  

 表−7 行政との関わりの実績

 表−8 協働の今後の希望

■県内市民活動団体数(資料11)

ダウンロード(136KB)

(5)行政分野における協働の可能性

 県行政については、現在4 6.6%の所属がボランティアやNPOと関わりを持って事業を実施しており、現在関わりを持っていない所属にあっても34.9%が今後協働が必要であると考えている。部局についても、農政水産部や土木部において今後その必要性が認識されている。

 一方、県内のNPOについては、現在8 2.4%のNPOが行政と関わりを持って活動をしており、今後の協働に対する希望も5 5.8%が希望するとしており、条件により希望するを加えると64.4%が協働を希望している。

 では、行政にとって相手方となるべきNPOが存在するかどうかは、先の調査でも県内に相当数のNPOは存在しており、NPOの力量に応じた事業、役割分担を行えば、協働は可能と考えられる。

 このことから、県行政においてこれまでボランティアやNPOと関わりを持ってきた企画県民部や琵琶湖環境部、健康福祉部に加え、農政水産部や土木部においても協働が進んでいくものと思われ、現在では農政水産部や土木部においても環境への配慮は欠くことのできないものとなっていることや、本県においては環境に取り組むNPOも多いことから、その可能性は高いと考えられる。

 ただし、条件は整っても、パートナーシップに基づく協働を進めるためには、協働を進めるプロセスの検討や具体的な手法、評価システムについて、当事者に理解を促す取り組みを進めていく必要がある。また、NPO、行政双方が今後協働を希望をするとしていながらも、協働の相手方が見つからないとの課題もあることから、今後はNPO、行政を橋渡しする機関や人材が重要になってくることから、その整備が必要である。

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